2019
09/08

シニア起業の強い味方!「クラウドファンディングで資金調達」の仕組み【前編】


最近話題のクラウドファンディング。言葉自体は新しい響きですが、内容はじつは古くから存在していたもの。例えば、お寺や仏像などを作ったり、修繕するために人々から寄付を集める「勧進」も、そのひとつです。

 

インターネットの普及にともない、クラウドファンディングは資金集めの手段として一般的なものになってきています。
シニアの起業、副業、複業や個人事業主のみなさんの理想の働き方実現のために、クラウドファンディングは活用できるのか?前、後編の2回に分けて探っていきましょう。

クラウドファンディングの方法は4種類

クラウドファンディングとは、英語のクラウド(群衆)とファンディング(資金調達)を組合わせて造られた言葉です。インターネットを通し、自分の夢や、やりたい活動を発信することで、その思いに賛同した人や、その活動を応援したいと思ってくれる人から資金を募る仕組みになります。

クラウドファンディングは、大きく分けて以下の4種類があります。

①購入型

プロジェクトに対して支援者がお金を出資し、リターンとして商品やグッズ、サービスや体験などの権利を受け取る仕組みです。原則としてお金がリターンとなることはありません。

購入型クラウドファンディングの実施方式には、「All or Nothing型」と「All In型」があります。

「All or Nothing型」は、募集目標金額を期限内に達成した場合のみプロジェクトが成立します。不成立だった場合は資金を受け取れません。集まっていた資金は支援者に返金されます。「最低この金額集まれば、活動できる」という明確な金額設定があるプロジェクトにむいています。

「All In型」は、目標金額に達しなくてもプロジェクトは成立します。しかし、支援者を募る際にプロジェクトの実施を確約する必要があります。実行は確定しているが、少しでも資金があった方がいいプロジェクトに有効です。

②寄付型

プロジェクトに対して支援者がお金を寄付する仕組みです。商品やサービスなどのリターンは基本的に発生しません。

③融資型

資産運用したい個人(投資家)から小口の資金を集め、それを大口化して借り手企業に融資し、利回りという金銭的リターンを分配する仕組みです。日本ではソーシャルレンディングとして認知されています。

④株式型

企業は資金調達のために未公開株を提供し、投資家は投資を行うことで未公開株を取得するという仕組みです。株式投資型クラウドファンディングにより、これまで機会が限られていた、個人での非上場企業の株式投資ができるようになりました。

4つのうち、日本で広く知られているのは購入型や寄付型ですが、実は市場規模では融資型のソーシャルレンディングが大半を占めています。

 

牽引するソーシャルレンディング

クラウドポートの調査によると、2017年のソーシャルレンディングの市場規模は約1,326億円。市場拡大の勢いが増してきた2014年以降は、毎年およそ2倍のペースで市場規模が拡大しています。

2018年は上半期ですでに1000億円をこえており、さらなる市場拡大が期待される結果になっています。

世界のクラウドファンディングに目を向けてみると、2015年の市場規模が3兆4,000億円(1ドル100円として計算)。ソーシャルレンディング市場は2兆5000億円にものぼり、全体の約3/4近くを占めています。
*(参考サイト)CROWDPORT NEWS「ソーシャルレンディングの国内市場規模」

クラウドファンディングとは|種類や歴史、メリット・デメリットまで

この数字をみても、日本のソーシャルレンディング市場がまだまだ成長余地があるのが分かります。

 

今後さらなる広がりが予想されるクラウドファンディング。後編ではクラウドファンディングの始め方や、シニアでの起業、副業、複業や個人事業主がクラウドファンディングをおこなう上でのメリットやデメリットなどを詳しくお伝えしたいと思います。

後編はこちら>>


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