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2019
06/19

【欧米の副業事情】ドイツのミニジョブ制度(ドイツ前編)


日本では「複業・兼業」の波が大企業の間にもどんどん広がり、政府も平成30年1月に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」をまとめており、制度的にも整いつつあります。

このシリーズでは副業に関する欧米の現状をご紹介していますが、今回はドイツ。ドイツには「ミニジョブ」という独特の制度があり、社会保険や税金の面で通常の労働とは少々異なります。複数就業に深く関わるミニジョブ制度からご紹介します。

ドイツ国旗

ミニジョブ制度

ミニジョブとは賃金平均が月額450ユーロ以下のパートタイム労働の一種です。最低賃金や休暇、労災保険に関しては、通常の労働者と同じ。その他の社会保険である医療、介護、失業保険は適用されません。ミニジョブ労働者は、所得税と社会保険料の労働者負担分が免除されますが、雇用主は免除されません。

ミニジョブ労働者の老後の貧困リスクを懸念し、2013年からミニジョブ労働者も「原則」年金保険加入義務対象としました。しかし、多くのミニジョブ労働者が雇用主に文書で適用除外を申請し、支払いを免れているというのが現状です。

 

副業人口

今回調査している欧米4か国(イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ)の中で、ドイツの副業人口は労働人口全体に対して占める割合が約6.9%(307万人、2017年調査)と一番高くなっています。

ドイツの副業者数は2002年までは125万人前後に留まっていましたが、2003年のミニジョブの法改正後、急激に上昇し2017年までには2.5倍近く増加しています。副業している人のうち90%がミニジョブの枠内で副業を行っており、賃金水準は相対的に低いと見られています。

女性、ミドルシニア層の割合が高い

それではドイツで副業している人たちとは、どのような人たちなのでしょうか?男女別では全年齢階級で女性の方が多く、年齢層別では中高年層、つまりミドル・シニア層が占める割合が最も高いという結果になっています。就業形態でみると、フルタイム労働者よりもパートタイム労働者の方が、副業をしているということも分かりました。

ドイツの副業事情について、前編では副業に深く関わるドイツ特有のミニジョブ制度、副業人口、そしてどのような人たちが副業をしているのか、ということについて見てきました。後編では、法令・制度、労働時間・健康管理の考え方、社会保険についてご紹介します。

ドイツの労働環境や制度【欧米の副業事情・後編】