2019
06/13

出す?出さない?「副業で開業届け」のメリット・デメリット


副業を始めるとして、個人事業主になったことを申告する「開業届」は出したほうがいいのか。
今回はそんな疑問にお答えするために、開業届を出した場合のメリットとデメリットに
ついて、副業を前提に解説します。

男性が書類を書いている

様々な控除や、費用を経費にできるのがメリット!

開業届と共に、所得税の青色申告承認申請書を提出していると年度末に青色確定申告ができるようになります。書類を作るのに複雑な知識が必要なことから、以前は税理士に頼まないと難しかったのですが、今は優秀な計算ソフトがあるため個人でも十分可能です。

青色申告を行うと、収入から65万円分の控除が受けられるため税金がお得になります。
更に、家族に払った給料が経費として扱えるように。白色申告では制限がありますが、青
色では全額経費になります。また、もし赤字が出てしまった場合でも3年間は繰り越しが
可能になり、翌年度以降の利益で補填できるので税金の面で有利です。

確定申告の時期になると税務署から書類が来るようになるため、申告の時期をうっかり忘れることもなくなるでしょう。

失業中やこっそり副業の場合は注意

開業届を出す最大のデメリットと言えば、失業保険が受けられなくなる可能性が高いこと
です。失業保険は、会社に再就職する意思のある人が、就職活動をする間の生活費に困ら
ないようにするためのもの。開業するということは、就職の意思がないとみなされてしま
うわけです。

ただし、失業保険には早期に再就職した場合、その後支給される予定だった額のうち一定
割合がまとめて支給される制度があります。開業でもこの制度が利用できる場合もありま
すので、まとまった資金が欲しい場合はハローワークなどで相談してみるのもアリでしょ
う。

また、会社に内緒で副業をしている場合、所得を事業所得で申告するとバレるかもしれな
いので気を付けましょう。事業所得での所得申告には開業届の提出が必須で、メリットも
ありますが副業では認められづらいです。そもそも会社に内緒で副業をすること自体望ま
しくないので、きちんと相談するか転職を検討することをお勧めします。

届け出書類自体はネット上の無料サービスで簡単に作れますし、税務署に郵送するだけな
ので思い立ったらすぐできます。開業届を出さなかったからといって罰則は特にありませ
んが、失業中、あるいは会社に秘密でやっている場合以外はほぼ何のデメリットもないで
す。

ある程度副業を続けていくつもりがあるならば、手が空いた時にササっと作って出し
てしまうのがよいでしょう。


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