2021
02/23

部下に「辞めたい」と相談されたら?上司に求められる対応とは


終身雇用の崩壊が叫ばれる昨今では、転職や留学、起業などを理由に早期退職する若者が珍しくありません。

前向きな理由で会社を去るのは決して悪いことではありませんが、ベテラン社員としてはできれば部下には長く働いてもらいたいもの。

そこでこちらでは、部下に「辞めたい」と相談されたときに上司がすべき対応をまとめました。

引き留めるときは相手の状況をよく考えることが大切

まず前提として、辞める意思が固い部下を引き留めることはおすすめしません。

なぜならすでに次の転職先が決まっていたり、退職後の目標が明確だったりすることが多く、上司の引き留めにより気持ちが揺らぐ可能性が非常に低いからです。

一方、辞めようかどうか悩んでいる部下であれば、引き留められる可能性は十分にあると言えるでしょう。

むしろ、部下が辞める決心をする前に適切なフォローをすることで、「この会社でもう少し頑張ってみようかな」と前向きな気持ちにさせられる可能性があります。

辞めたい部下に対して上司が取るべき対応3選

こちらでは、辞めたい部下に対して上司が取るべき対応を3つ紹介します。

下記の3点は退職相談だけなく、部下との普段のコミュニケーションでも実践できることなので、ぜひ参考にしてみてください。

部下の抱える問題を親身に聞く

部下の気持ちが退職に傾いている理由として、会社に対して何らかの不満や悩みを抱えているケースが考えられます。
そのためまずは、なぜ退職を視野にいれているのか理由を聞くようにしましょう。

仕事量が多くて辛いというのであれば量を調整したり、人間関係が上手くいかない場合は話しを聞いたりなど、問題を改善することで退職を考え直してくれる可能性があります。

また、会社に対する部下の不満は、会社をより良くするための参考材料としても役に立つので、問題から目を背けず現状把握に努めることが大切です。

自分の経験談を話す

自分が若手社員だった頃の話をするのも、退職を悩んでいる部下には効果的です。

退職を悩む部下のなかには、仕事が上手くいかず「自分にはこの仕事が向いていないのかも…」とネガティブになっている方が少なくありません。

そのため自分の若手社員の頃の失敗談や、辞めようと思った経験などを話すことで、気持ちを軽くしてあげられることがあります。

ただし、体験談を話すときは「自分が若手社員の頃はもっと大変だった」など、責め立てるような言い方はしないように。

あくまでも、共感や寄り添う姿勢を見せることが大切です。

感謝の気持ちを伝える

入社1~2年目の新人の頃は、仕事ができず上司や先輩に迷惑をかけることが多くあります。また、専門知識が必要な業務の場合は、入社してから数年は雑用のような仕事しか任せられないこともあるでしょう。

そのような状況下で、部下が会社における自分の存在価値を見失ってしまった場合は、きちんと「あなたのおかげで業務が助かっている」と感謝の気持ちを伝えることが重要です。

自分が会社に必要とされていると気づくことで、退職を思いとどまってくれることもあります。

大切なことは傾聴と共感

部下に退職の相談をされると、つい動揺して自分の気持ちを押しつけてしまうことがあります。

しかし、退職を考える部下に対してすべきことは、自分の気持ちを押しつけるのではなく部下の考えや価値観をよく聞くことです。

何に悩んでいるのか話をよく聞き、その上で相手に寄り添った言葉をかけるようにしましょう。

 

【執筆者】佐藤 ひより

日系企業のメーカーで海外営業職として働く傍ら、フリーランスのライターとして活動を開始し2018年に独立。現在は、キャリア・ライフスタイル・英語学習などのジャンルを中心に執筆している。


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