日本の労働者はモチベーションが…
50代が「考える力」を身につけるために必要なことは?
「考える力」が必要だと言われることが多くなりました。「もっと考えなさい」と言われるのは若い人。しかし50代になれば「考える力」が必要ないということではありません。50代になると「もっと考えなさい」と言ってくれる人がいなくなるだけなのです。
今後、長く働くことか予想されます。つまり50代であっても考える力を身につけ鍛えていかなければ、長く働くことはできません。ではどうすれば「考える力」が身につくでしょうか。ここでは「考える力」を身につけるために必要なことを説明します。
「考える力」とは
そもそも「考える力」とは、ある物事に対して、自分の体験や知識を踏まえて、自分なりの答えを出すことです。「考える力」そのものは、答えが合っているかどうかが問題ではありません。自分が学んできたことや経験したことをもとに、自分なりに答えを出す必要があるわけです。
しかし自分の体験や知識にもとづくと、偏った答えになりがちです。つまり自分の体験や知識が固定化されてしまい、結論がいつも同じということもありえます。この場合、「考える力」があるとは言えません。
つまり「考える力」に必要な知識や体験というのは、自分が好きなものだけでなく、嫌いなものや苦手なものも含まれるわけです。
「考える力」を身につけるために必要なこととは
1.知識を得る
「考える力」は知識にもとづいています。知識は考える際の基本となるものです。知識を得るために、 Web で検索する人もいますが、Web には間違っている情報もたくさんあります。
その間違った情報を正しい知識として信じてしまうと、考えた結果もムダになってしまうことがあるわけです。知識を得る最も有効な手段は、読書でしょう。また特定の立場の本だけでなく、幅広く読む必要があります。
自分とは違う意見の人の本も読み比べることで、より知識が深まることは間違いありません。今は電子書籍で空き時間に簡単に本を読めますから、電子書籍を活用するのもよいでしょう。
2.常識を疑う
「考える力」を身につけるためには、一般的に正しいとされているもの信じるのではなく、疑う目をもつ必要があります。ただし常識を疑うと言っても、何の根拠もなく疑っていては意味がありません。
なぜその常識がおかしいと思うのか、その理由を説明できるようになる必要があります。そのためには先ほど述べた知識というのは非常に重要になるわけですね。
3.さまざまな体験をする
人間が物事を判断する際には、個々の体験は非常に重要な要素のひとつです。さまざまな体験をしてきた人の方が、色々な考えができるのは間違いありません。おもしろそうな体験ができそうであれば、積極的に挑戦していくのがオススメです。
50代になると新しいことを体験しようとなかなか思わないかもしれませんが、「考える力」を身につけるためにも、積極的にさまざまな体験をしていきましょう。
4.与えられた選択肢で満足しない
「考える力」を身につけるためには、ただ目の前に示された選択肢を選ぶだけではだめです。よりよいやり方があるのではないかと考えることで、「考える力」を身につける練習になります。
こうした選択肢を示されることは、仕事の中では非常に多いでしょう。その際に別のやり方がないだろうか考える習慣を身につけましょう。
50代こそ「考える力」が必要
最初に述べた通り「考える力」が必要なのは若い人だけではありません。50代こそ考える力を身につける必要があります。「考える力」を身につけるために特別なことが必要なわけではありません。日々の生活の中で気をつけることはできますので、先ほど述べた4つのことを実践してみてください。
福井俊保
大学院で研究するかたわら、中学受験の指導を始める。指導歴は約20年。
現在はプログラミング教室スモールトレインで代表として、プログラミングの指導と中学受験の指導をしている。著書に『AI時代に幸せになる子のすごいプログラミング教育』(自由国民社)がある。