2020
01/13

定年 = 引退ではない!50代から棚卸ししたい「キャリア」「人間関係」「お金」


日本経済新聞が2019年秋に実施した郵送世論調査によると、70歳以上まで働くつもりだと答えた人が60歳代の54%にのぼったそうです。18年秋に実施した前回の調査に比べて9ポイント増加しており、「人生100年時代」を迎え、就労意識が変わっていることが浮き彫りになりました。

これからの時代は好む好まないにかかわらず、「定年 = 引退」ではなくなると考えられます。定年後の生き方を考えるのは早ければ早いほど良いでしょう。今回は、50代から棚卸しすべき3つのことをご紹介します。

1. キャリアの棚卸し

まずはキャリアの棚卸し。今の仕事は体力的に定年後は続けることが難しい人や、何か新しいことにチャレンジしたいと思っている人は、自分が今まで培ってきた経験やスキルを見える化してみましょう。同じ組織にずっと勤めていると、なかなか自分では気づけない強みがあるもの。転職活動をしなくとも職務経歴書を書くことで、キャリアの棚卸しができます。キャリアを活かせる仕事を見つられる可能性が高まるでしょう。例えば、定年後も自分のペースで働き続けると考えた場合、外国語が得意なら通訳や翻訳、難しいことを正確にわかりやすく伝えられるならライターの仕事などがあります。

また、今の仕事をこの先もずっと続けたいと思っていても、定年を機に立場が変わったり、健康上の理由があったりすると思うようにいかなくなることも多々あります。例えば、同じ仕事内容でも後輩育成に重きを置くようになった場合のことを考えて、今から年代が離れたメンバーとのコミュニケーションの仕方を工夫してみる、仕事内容を相手にわかりやすく伝えるためのスキルを磨く、などがあるでしょう。

2. 人間関係の棚卸し

子どもが独立し、配偶者に先立たれた後の孤独に苦しむ人は多いもの。現在自分を取り巻く人間関係が、家族以外はほとんど会社関係の人という場合、定年後も付き合っていけそうな人はどれぐらいいるかを考えてみましょう。中には仕事上の利害関係がなくなったり、立場が変わったりすると、変化する関係もあるかもしれません。

人間関係の豊かさは心の豊かさにつながります。健康な心で長く働き続けるために、今から趣味やボランティア活動などを通じて仕事関係以外の人間関係を広げてみてはいかがでしょうか。

3. お金の棚卸し

健康で文化的な生活を送るためには、やはりお金は必要。2019年に老後資金2000万円問題が話題になったように、老後のお金に不安を覚えている人は多いのです。お金の計画を立てるのは早ければ早いほど良いもの。長生きする可能性が高いこれからの時代に老後を迎えるなら尚更でしょう。老後のお金についてきちんと向き合ったことがない人は、一度ファイナンシャルプランナーや各金融機関などに相談して、一体いくらぐらいのお金が必要なのか、もし今のペースでは足りない場合にはどんなことをすればいいのかシミュレーションしてもらう方法があります。

長く働き続けるためには50代から意識を変えることが大切

人生100年時代という前例のない時代を生きる私たち。「こうすればいい」といったロールモデルはありません。定年後の選択肢を少しでも増やすためにも、今回ご紹介したようなキャリアや人間関係、お金の意識を早いうちから変えることが大切です。


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