リンダ・グラットン著の『ライフ…
50歳を超えて収入ダウンなら開き直って… 「副業重視で本業ヒラ社員」という生き方
サラリーマンは出世競争に巻き込まれがちですが、全員が管理職になれるわけではありません。50歳を超えて本業で役職もなく、これ以上の収入アップが見込めないと感じた時こそ働き方を見直すチャンスかもしれません。ここでは「本業はヒラ社員で副業重視」という働き方について考えてみたいと思います。
「管理職は裁量権があり給与も高め」・・・。確かに、一昔前まではそうでした。しかし、管理職のメリットは減少傾向にあるのではないでしょうか。時間の拘束、実りのない会議、経営陣からのプレッシャー、部下とのコミュニケーションギャップなど、精神的負担が多く、むしろデメリットの方が多いように感じてしまいます。
一方、ヒラ社員なら定時退社がしやすく、自分のペースで仕事ができることが多いため精神的負担は少なく済み、仕事へのモチベーションを保つことができます。気力、体力にゆとりがあるため、定時退社後、副業に時間や体力を費やすことも可能です。
副業を行うメリットは、収入を増やせることだけではありません。副業を通して得られる経験や知見により、本業のパフォーマンスが上がることも多いのです。視野が広がってビジネス感覚が研ぎ澄まされたり、経営陣の考え方が理解出来るようになったり、新しい人脈を得ることで本業での売上増につながったりするからです。
社外で活躍する場が見つかると自信につながり、本業での会社の立場が全てではないことを実感できます。本業の定年後についても、既に副業を始めていることから、収入も安定するといったメリットもあります。
そうはいっても、ミドル・シニア世代がヒラ社員でいることを、当事者はどのように受け止めているのでしょうか? 自分の仕事にやりがいを感じていれば、部下のマネジメントなどの責任や負担が軽くて「むしろよかった」と捉えることもできます。肩書がないことをメリット、と感じている人は意外に多くいるのかもしれません。
本業はヒラ社員で副業重視。肩書がなくても働く場所を複数持って充実した毎日。そんな生き方、検討してみる価値はありそうです。