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いまどきの副業解禁事情~ソフトバンクが築いた「成長への架け橋」
政府の掲げている働き方改革推進により、兼業・複業・副業という言葉が身近なものとして定着しつつあります。この新しい働き方を導入する企業側には、どのような背景や狙いがあり、また副業を認める条件についてどう設定しているのでしょうか?ここでは、ソフトバンクを例にとってご紹介します。
ソフトバンクは、今後の事業成長のためにイノベーションが必須であるとして、「Smart & Fun!」というスローガンのもと、「働き方改革」を推進しています。新しいことや自己成長に時間を割くことで、生産性や創造性が向上すると見ているのです。社員の副業については、以前の就業規則にあった副業の「原則禁止」と言うルールを撤廃。副業解禁に踏み切りました。
ソフトバンクが副業を通し、社員に期待していることは何なのでしょうか?結論から言えば「スキル・経験を高めること」。副業は、社内で経験できないことを社外で習得したり、より広い人材ネットワークを構築したりと、会社にも社員にもWin-Winの働き方であると位置づけています。
現在、専門的知識を活かした分野における副業を選ぶ社員が多いほか、ヨガや英会話のインストラクターなど、趣味や特技を活かした副業をしている社員もいるそうです。「誰かに教える」というスキルを習得することは、マネジメント能力向上にもつながります。得た経験を、会社の業務にも還元してもらえればOKという考え方です。
ソフトバンクが副業を認める基準は明確です。副業許可の基準は「自分が成長できるか、スキルアップできるか」「本業に影響のないこと」の2点。副業申請は、まず社員自身が上長に申請、そこで問題ないと判断されれば人事部へ。通常数日~数週間で許可が下りるという仕組みになっています。
副業については「雇用契約を結ばない、業務時間内に行わない」などの規則があります。「どんな副業はOKなのか」ということも、ガイドラインを準備し定期的に更新して社員と共有。これにより、副業に関するラインも明確に定められ、副業申請が却下されることはあまりないということです。
ソフトバンクが成長への架け橋として取り組む副業解禁。ソフトバンクの取組みから見えてくる大切なことは、会社がどこを目指していて、社員にどうなってほしいのか、というメッセージをはっきりと示すこと、その明確な方針に沿って制度や環境を整えていくこと、と言えるのではないでしょうか。