2019
02/10

副業には本業以上の価値がある! 〜今さら聞けない、そもそも副業って?〜 後編


最近よく見聞きするようになった「副業・複業」について改めて考える本シリーズ。前編では、副業が注目され始めた背景と副業定義について見てきました。後編では各企業で副業解禁・容認がなかなか進まない理由とCareer50が考える副業の価値について考えてみます。

政府が副業を推進しているにも関わらず、各企業で解禁や容認が進まない理由は大きく2つあります。

キャリア50-158

①労働時間の管理が困難

本業、副業ともに企業に雇われている場合、労働時間は通算されます。労働時間は「1日8時間、週40時間以下」と労働基準法で定められているため、副業の場合は法定労働時間を超えてしまうケースが多いでしょう。

法定労働時間を超える場合、事前に企業と労働者の間で「36協定」を締結する必要があり、未締結のままでは違反になります。さらに法定労働時間以上の労働に対しては割増賃金を払う必要があり、企業から見れば異なる企業で働く労働時間を通算して対応することは、手間も多く困難です。

②健康配慮義務を果たすことが困難

企業は労働契約法第5条に規定されている通り、労働者が健康で安全に働けるよう配慮するという健康配慮義務があります。副業は本業の終業後や休日に行うことが多いでしょうから、必然的に長時間労働になり心身の健康を損なう恐れが高くなります。

企業側が、自社以外での社員の労働も含めた健康配慮義務をどこまで追う必要があるのかは、現在は不明瞭なままです。企業からすれば、就業時間外の副業はあまり歓迎しないというのが本音なのかもしれません。社員の健康を守るという理由で、副業を含む総労働時間に介入する必要も出てくるでしょう。

副業による明確な問題がイメージされるというよりも、企業が副業解禁をためらう理由は実は漠然とした不安が多いようです。リスクを避けるために制限をしているのが現状。副業に関する問題の解決には、既に副業を推進している企業の事例を参考にすることが有効だといえるでしょう。

副業の価値

副業に関してはさまざまな調査が行われています。結果を見ると副業を行う理由には「副収入を得たい」が多い傾向にあります。しかし、本当の副業の価値は「スキルアップして自分で稼ぐ力を身に付けたい」、「会社や組織に依存せずに働きたい」、「将来が不安だから対策を立てたい」といった動機をカバーする点にある、とCareer50は考えます。

日本では憲法22条で職業選択の自由が保障されています。本来は、誰でも本業・副業の区別なく、働きたいように働けるはず。副業を禁止することは不自然です。だからこそCareer50は副業を世の中に浸透させ、自由な働き方を推進していきたいと考えます。社会経験豊富なミドル・シニアの方々が蓄積したスキルを生かし、定年を迎えた後も幸せに働き続けられる。そんな仕組みや制度が今後整っていくのではないでしょうか。


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