2021
12/29

今さら数学を勉強!?…避けて通れない「50代・文系会社員」の生き残りに必要な数学的思考とは


数字 ビジネス 数学的思考

数学と聞いただけでアレルギー反応が起こる人もいるでしょう。私自身は数学を学んでいた人間なので、数字を見るのが好きです。しかし数字を見るだけでも嫌という方も出会ったことがあります。

今までは数字から離れて仕事をしていくことも可能でした。しかし最近では数字から考えるというのが必要となるのが増えています。そこでこの記事では50代でも必要な数学の考え方について説明します。

数字で語る必要性

数字で語ることの重要性はどの企業でも増しています。最近よく聞かれる言葉として、データ経営という考え方があります。 今までも経営でデータを活用していたのは間違いありません。しかし個人の経験や勘で行われていたことも、データに基づいて実施していこうという流れができてきているわけです。

たとえば飲食店であれば、今までは多くの場合店長の経験にもとづいて食材を注文し、料理を提供してきました。しかしどれくらいの食材を注文したらよいか、どのような料理を提供したらお客様は満足してくれるかをデータにもとづいて行うようになってきています。

このようにデータにもとづいて経営することで、飲食店の場合は食材の廃棄率が改善されています。食材の廃棄率が低くなるということはそれだけコストが削減できるわけです。現在のようにコロナ禍で飲食店経営が苦しい時代では、コストを削減することで、減収でも増益しているところがあるわけです。

こうした「なぜそのような施策をするのか」というのが数字の裏付けをもって、語られなければならなくなってきています。

高度な数学が必要なわけではない

数字の重要性をみなさん実感しているわけですが、「今から数学を学ぶのか」と気持ちの面で積極的になれない方が多いはずです。 しかし数学といっても大学で学ぶような高度な数学が必要なわけではありません。

またほとんどの企業でITツールが導入されています。そのため計算式はすでにツールに備わっていますし、計算もコンピューターがしてくれます。そのため必要なのはその数字の意味を理解することになってくるわけです。

それであれば難しい数式を計算して解くという数学のイメージとは違いますよね。数字嫌いの人でも気楽に取り組めるはずです。

論理的に話すために数学の考え方を使う

数字の意味を理解するために数学は必要だという話はすでにしました。ほかにも数学が役に立ちます。役立つのは「数学的思考」と言われているものです。数学的思考は論理的思考と言い換えてもいいでしょう。

そもそもなぜ数字をも使って説明する必要があるかというと、相手に根拠をもって説明するためです。数学というのは論理的に構成されているわけですから、その考え方は相手に説明する際にも役立ちます。

相手に説明する際に、話に一貫性がないといったい何の話なのかよくわからないこともあります。またなぜそのように主張するのかその根拠が見えないと言われることもあるでしょう。

相手にうまく説明する能力は訓練次第で上達します。論理的に考える練習で数学の問題を解く必要はありませんが、数学に慣れ親しんでいると論理的な説明の仕方が身につくのは確かでしょう。

50代の数学学習は漫画からはじめよう!

数字の必要性を感じ、数学をもう一度学んでみようと思った人も多いのではないでしょうか。しかし今から高校の教科書を買って一から学びなおすというのはなかなかハードルの高いのが実情です。

そんな50代のみなさんには漫画で数学を学ぶのをおすすめします。最近ではビジネスに関する数学のテーマ、たとえば統計や確率の内容であれば、漫画の本がたくさん出版されているのです。数学が苦手という人はこうした漫画からスタートし、まずは数学アレルギーを脱するのが第一歩です。

そのうえでさらに勉強したいのであれば、ビジネス書でも数学について説明している本がありますのでそちらで学び直してみてはどうでしょうか。高校時代に学んだ数学と今勉強する数学は同じものなのですが、今学びなおすとまた違った感覚になります。本当はあなたも数学嫌いではないのかもしれませんよ。

 

福井俊保

プログラミング教室スモールトレイン代表

大学院で研究するかたわら、中学受験の指導を始める。指導歴は約20年。

現在はプログラミング教室スモールトレインで代表として、プログラミングの指導と中学受験の指導をしている。著書に『AI時代に幸せになる子のすごいプログラミング教育』(自由国民社)がある。


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