2021
11/12

50代会社員が弱音を吐いてどうします。稲盛和夫に学ぶ経営者マインドの重要性


勝利 経営者マインド

新型コロナウイルスの感染拡大による企業の業績悪化や政策改革など、先行きの見えない現代社会。自分の立たされた時代を呪う50代会社員は多いのではないでしょうか。

しかし不満を漏らしていても状況が変わるわけではありません。そこで紹介したいのが書籍『稲盛和夫、かく語りき』です。

本記事ではまず書籍の概要を簡単に説明したうえで、50代会社員こそ学ぶべき稲盛和夫の名言を紹介します。不安定な時代を乗り越える心構えを知りたいという方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

書籍『稲盛和夫、かく語りき』とは

稲盛和夫は京都セラミック株式会社(現京セラ)や、第二電電企画株式会社の創業者です。2010年には政府の要請をうけ日本航空会長に就任して再建に手腕をふるうなど、名経営者として知られています。

また「人のため、世のために役立つことをなすことが、人間として最高の行為である」という理念を掲げ「稲盛財団」や「盛和塾」を設立。人類社会の進歩発展に貢献した人を表彰したり、国内の若手研究者を対象に助成事業を行なったり、国内外14,000人を超える若手経営者の育成に携わったりと、啓蒙・慈善活動にも精力的です。

書籍『稲盛和夫、かく語りき』には、そんな稲盛和夫の1970〜2010年代のインタビュー・独白記事が時系列順に掲載されおり、名経営者の哲学を読み解くことができます。

稲盛和夫の名言から学ぶ50代に必要なマインド

『稲盛和夫、かく語りき』は主に経営者向けの本ではあるものの「50代の会社員こそ学ぶべき」といえるような名言も豊富です。

50代の会社員にとってとくに重たい意味をもつのが、2010年代の「中小企業のおっさんが、弱音を吐いてどうします」という名言。

長引く不況により中小企業が立たされている状況は厳しく、多くの経営者が業績回復の糸口をつかめていません。しかし稲盛和夫は「経済環境が良くない」と思うことこそが、会社を停滞させている元凶であると説きます。

そもそも景気が変動するのは当たり前。コントロールできないものに不満を垂れるのではなく全社一丸となって不景気を乗り越えなければならないと、中小企業の経営者に向けて檄を飛ばしているのです。

この考え方は50代会社員にも応用できるでしょう。会社員が会社におんぶに抱っこでいる状況は、予測できない不景気や政策改革に巻き込まれる可能性が高く非常にリスキー。自分の長期的なキャリアをコントロールするためには「自分で自分を経営する」という姿勢が不可欠です。

自分で自分を経営するために重要なのは、まず「精神的に自立」すること。誰かの指示を待つのではなく、自分のために必要と思える行動を自発的に行っていくマインドが必要になります。言い換えれば人生に「経営責任」を持つことが大切で、会社に最終的な決定権を渡してはいけません。

また具体的にどのような未来に向かって進んでいくのか、明確な「人生の目標」を立てることも重要です。退職後のライフスタイルまで思い浮かべられるように、必要であれば転職・独立も視野にいれつつ長期的なキャリアプランを構築します。

加えて、経営者に経営資源の適切な配分が必要なように、会社員も時間・お金・経験・スキルなどを経営資源に見立てて、有効活用していくことが求められるでしょう。限られた資源をいかに使うかが、キャリアプランを実現させる鍵です。

いつでも潰しの利く自分であろう

50代の多くが老後資金獲得のために稼ぎ続けなけばならない「人生100年時代」。同時に不景気や各業界のグローバル化などの要因から、会社がいつまでも競争力を維持できるとは限らない不安定な時代でもあります。

しかし自分が自分の経営者のつもりで人生の舵を握っていれば、予測できない変化の荒波をもうまく乗り越えていくことができるでしょう。備えさえあれば会社の業績が危ういとわかればすぐに転職するなど、自由なキャリアを選択することも可能です。

稲盛和夫の経営精神を参考に、ぜひ今のうちから人生をコントロールするためのマインド・経験・スキルを身に着けましょう。


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