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2021
04/08

ミドル・シニアの転職・副業事情!経験者が実感する「行動の大切さ」とは


「ミドル・シニア世代で転職・副業を成功させるのはハードルが高い」と感じている方もいるようですが、果たして実際のところはどうなのでしょうか。

「挑戦するのに年齢は関係ない」というのは、人材紹介大手のリクルートおよびインテリジェンスを経て、40代で株式会社ミデアを設立した奥山真氏。ミデアは、ミドル・シニア向け人材紹介事業や、キャリア50をはじめとしたコンテンツ制作事業を展開しています。長きにわたって求人メディアやさまざまなキャリア支援サービスに携わる奥山氏に、ミドル・シニアの転職・副業事情について話を聞きました。

ミドル・シニア世代が転職・副業を考える理由とは?

コロナ禍で採用ニーズが変化するなか、ミドル・シニア世代の採用事情についてマーケティングを行い、実際に会うことも多いという奥山氏。彼らのキャリア観や転職・副業事情について聞くと「転職や副業に興味があるミドル・シニア世代は増えており、その理由は大きく2パターンに分かれる印象を受けます」とのこと。

「転職・副業を検討しているミドル・シニア世代で最も多いのは、現在の収入に物足りなさを感じていたり、将来に不安を感じていたりするタイプです。

現状に対する不満・不安を理由に転職や副業を考えるミドル・シニア世代はかなり増えており、役職定年や体力的な問題、社会のデジタル化にどう順応するかといったことから現在の仕事に限界を感じる方が少なくありません」

「もうひとつのパターンは、部長や取締役などある程度の役職まで上り詰めた方々が顧問やアドバイザーとして他社から呼ばれるケースです。ただしこにようなハイクラス層は、転職や副業を考えるミドル・シニア全体のなかで見ると、さほど多くはありません」

ミドル・シニア人材の転職成功事例

実際に今までミデアで関わったミドル・シニア人材のなかで、転職または副業を成功させた方のお話を聞いてみました。

「例えば、ホテルからスーパーへ転職された40代後半の方がいます。ホテルとスーパーは異なる業界ではあるものの、部門や職種によっては互いに共通のスキル・ノウハウがあり、一方の業界での経験が他方の業界でも評価されるケースがあります。これまでの知識や経験を活かすのであれば、事業のスタイルが似ている異業界や、持っているスキルを応用させやすい職種を検討するのもひとつの選択肢でしょう」

そのほかにも、コンビニの店長として働くなかで得た食に関する知識や、お客様が求めるサービスを企画するスキルなどを活かして、ホテルのレストランへ転職して活躍している方もいます。

「ミドル・シニア人材は、採用ニーズが近い業界への転職も視野に入れると選択肢が広がります。今まで得た知識やスキルを活かしやすいのはもちろん、ある業界は市場が縮小している一方、もう一方の業界は伸び盛りというケースがあるからです。人材ニーズが高い成長業界は、ミドル・シニアの豊富な経験を活用したいと考える企業の比率も高くなります」

「とはいえ、業界の関連性・親和性に、求職者が気づくのはなかなか難しいものです。ミデアでは、求職者が自身の可能性にまだ気づいていない場合は、キャリアや志向、適性をふまえて、どの業界で経験や知識を活かせそうかアドバイスするよう心がけています」

独立後に実感した「まずは行動すること」の重要性

転職・副業の成功を目指すミドル・シニア世代が知っておきたい「ミドル・シニア人材ならではの強み」についてはどうでしょうか。

「豊富な知識や経験に加えて、ミドル・シニア人材はコミュニケーション力も強みです。平たくいえば、”相手が求めていることがわかる”ということですね。さまざまな経験を積んできたからこそ、ニーズがわかる。自分の武器を明確にしたうえで、行動力を高められれば、転職や副業を成功させやすくなるでしょう」

ミドル・シニア人材が転職・副業を成功させるために大事なこととして、奥山氏は「行動しなければ何も変わらないという事実を受け止めること」「目的・目標を明確にして取り組むこと」の2つを挙げています。

「私は以前、大手企業に勤めていたため、予算に余裕があるなかでWebサイトの運営をしていました。しかし、起業するとなると、大企業のような予算はありません。今後、Webサイト制作やマーケティングを強みにするためには、お金をかけずにアクセスを増やすノウハウが必要だと感じました。そこで、実践的な技術・知識を身につけるべく、まずは自分でブログ、アフィリエイト、SNS集客などに挑戦してみました。

ブログもアフィリエイトも、PDCAサイクルを設定して改善し続け、大規模な組織では得られなかったSEOやアクセス向上の知識・ノウハウを学ぶことができました。この時立ち上げたブログは、現在は数十万PVとなっており、ブログのアクセスアップセミナーの講師を依頼されることもあります。

興味があることは、まずやってみる。ブログやnoteにチャレンジ、資格取得、コミュニティ参加、キャリアカウンセリングを受けるなど、何でもいいと思います。まずは行動してみて、自分に何ができるのかを知ることが大切なのではないでしょうか」

「何歳でも挑戦しよう」と思えることが大切

今後のミデアについて聞くと、「企業と求職者を結ぶマッチングサービスの精度向上」「新たなスキルを身につけるためのセミナー・研修情報の提供」「求職者同士が相談や切磋琢磨できるコミュニティづくり」などについて検討していきたいそうです。

ミデアの社員は全員40歳以上で、全くの未経験からWebディレクターとして活躍しているメンバーもいるとのこと。一人ひとりが、何歳からでも新しいことに挑戦し、成果を出せることを体現しています。

ミドル・シニア世代の転職・副業が成功させるためには、自身の経験や知識、技術を必要としている業界やポジションを知ること。そしてとにかく行動することが大切だと実感するインタビューでした。

奥山 真

株式会社ミデア代表取締役。株式会社リクルートにて「ケイコとマナブ東海版」「稼げる資格」などの情報誌/Web8メディアの立ち上げを編集・商品企画担当として推進。その後、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)では、「an」「DODA」「インテリジェンスの人材派遣」などでメディア企画統括部長を務める。2014年株式会社ミデアを設立。Webサイトや採用サイト企画制作、コンサルティング、ミドル・シニア向け人材紹介事業を展開。

取材・文 / 佐藤ひより