2018
08/09

ワークス研究所の調査にみる「世代で違う副業・複業への意識」【前編】


「人生100年」と言われています。健康寿命が伸び、働く期間が昔に比べ格段に長い時代がやってきました。必然的に働き方も変化します。学校卒業と同時に入った会社1社のみで仕事人生を終える人は少なくなるでしょう。

2018年は複業・副業元年と言われ、「副業」が大きな注目を集めています。副業をしている人たちはどんな理由で、どのような仕事をしているのでしょうか。リクルートワークス研究所の「全国就業実態パネル調査2018」から年代ごとに実態を探ってみました。

2017年に副業を経験したのは調査対象31657名のうち13.1%。今回は正規の職員・従業員、つまり「サラリーマン」の副業経験者1519名の回答に注目します。
握手する人々
副業をした理由、したい理由は全世代を通じて「お金」にまつわるものが大きくなっています。ここでは生活費や自由に使えるお金を増やす、という動機以外の理由を見てみましょう。

副業をした理由を複数回答でたずねた設問。「新しい知識や経験を得るため」という項目は15~24歳の16.7%から年代が上がるにつれきれいに下降し、65歳以上では3.0%となりました。若いほど知識・経験欲が高いというのは納得感とともにホッとするデータです。

副業をした理由で、他の世代と明確に異なる傾向があるのが「65歳以上」の回答です。他の世代では1ケタからせいぜい10%程度の人しか選んでいない項目で高い割合を示したのです。
・さまざなな分野の人とつながり、人脈を広げるため(23.8%)
・社会貢献したいため(22.5%)
・時間にゆとりがあるため(23.3%)
・家族や友人・知り合いに頼まれたため(35.8%)
正規職員として働きながら、さらに副業をしているシルバーのモラルと意欲の高さが伺える結果ではないでしょうか。

その手前の世代である55~64歳のデータと45~54歳のデータを比較してもさほど大きな違いはなく、どの数値も5~13%程度となっています。シルバー世代になると副業の意味が大きく変化するのは興味深いところです。

後編では仕事内容の本業との関連、副業をしたいと答えたサラリーマン4742名の副業をしたい理由をご紹介します。


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