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2019
07/22

いまどきの副業解禁事情~ロート製薬「社外チャレンジワーク制度」がめざしたこと


近年「働き方改革」推進の一環として政府も後押しするようになった副業。企業の現場では何を目指し、どのように取り入れ、推進しているのでしょうか。今回は、ロート製薬の取り組みをご紹介します。

ロート製薬

ロート製薬の企業理念のひとつに「まず人が居て、輝いてこそ企業がいきる。主役は人、一人ひとりが自らの意志と力で自立し、組織を動かしていきます」というものがあります。この考え方に基づき、新しい働き方を模索するための人事制度改革プロジェクトが始まりました。

注目したいのは、このプロジェクトが立候補した社員で組織されたということです。2014年8月、「ARK2014人事制度改革PJ」が発足。「ベンチャー精神のような「興す」気概と行動力を持つ社員はどのようにすれば育つのか」を主眼に据えた議論が重ねられました。そして2016年「社内ダブルジョブ」「社外チャレンジワーク」というふたつの兼業制度が生まれ、従来の枠組みを超えた働き方への挑戦がスタートしたのです。

ふたつの兼業制度のうち、いわゆる「副業・複業」に当たるのは「社外チャレンジワーク」。自分自身で考え、行動し、社会に貢献できる力を養うという目的で設けられた制度です。社外での就労経験は、個人の中に眠る可能性を引き出す機会との考えに基づいて、自立・自走できる社員の育成を目指しています。

社外チャレンジワーク制度を利用している社員のひとりは、目薬の無菌製造現場で培った知見を活かし、奈良で地ビール事業を立ち上げました。経営やマーケティング等は専門以外の分野でしたが、クラウドファンディング等を活用し自ら資金集めも行っています。

社外チャレンジワーク制度は、入社3年目以上の社員が対象です。許可ではなく届け出制。本業に支障をきたさないもの、という条件で就業時間外および休日のみの就業、となっています。

一方、「社内ダブルジョブ」制度は、就業時間の一部を利用して、他部署での仕事を経験するというもの。もともと、会社としては他部門と積極的に関わりながら仕事を進めることを推奨していますが、この制度ではさらに一歩進め「正式」に「兼務」できるようにしています。希望者からの申請に基づき該当部門と協議。許可が下りた場合のみ、社内兼業が認められるとのことです。

ロート製薬社内ではこの他にも、休暇制度の改革により9日間の連続休暇が取得可能であったり、性別や世代を超えたダイバーシティーを推進したりと、新しい働き方を受け入れやすい社風を育てる取り組みを行っています。

同社のスローガンとして掲げられている「NEVER SAY NEVER」、直訳すれば「不可能は絶対にない」という意味になります。しかし、これは根性論でなんとかしようという意味ではないそうです。その真意は「その先の幸せ、誰かのために困難にも当たる覚悟を持つという宣言」である、とロート製薬のHP上に記載されています。

健康寿命の伸張に挑戦し、人と社会の健康を守っていくのが自分たちのミッション。そして心身がよい状態であるだけでなく、社会に「貢献」できてこそ真に健康な状態である。ロート製薬が働き方改革に積極的に取り組む背景には、こういった理念があるようです。

実際にロート製薬の取り組みからも、会社がしっかりと方針を固め、社員の自主性を大切にしながら、制度を整えて進めていることがわかります。これから副業解禁、推進をお考えの企業の参考になるのではないでしょうか。