2022
01/03

妥協も好手!? 50代から探し始めるやりがい重視のセカンドキャリア


やりがい 収入

「生涯現役で働きたい」「老後資金が不安」「再雇用制度は給与が大幅に減ってしまう」といった理由から、定年前後の転職を今から考えている方も少なくないのではないでしょうか。

一方で50代からの転職は決して選択肢が多いとはいえず、何らかの妥協が必要になるケースも認めたくないけれど事実です。

そこで本記事では昨今の中高年齢層の転職事情を紹介したうえで、セカンドキャリアを探す際に重視すべきポイントについて解説していきます。50代からの転職を検討中の方はぜひ参考にしてください。

中高年齢層の転職事情は厳しいのが現状

「法律で定年の年齢も65歳に上がったし、70歳まで雇用努力目標になったし、自分の市場価値はまだまだイケる……」などとお思いのアラフィフの方、ちょっと待ってください。メイテックが65歳以上の男女を対象にした調査によると、「働きたい」と望んでいても働けていない人は20%以上。実に5人に1人が働きたくても働けない状況にあることがわかりました。同社の調査ではシニア再就職の厳しさも浮き彫りになっています。

また厚生労働省の令和2年3月分「職業安定業務月報」によると、求職者1人当たりの求人数を示す「有効求人倍率」は、20代前半が1.92倍のところ、40代後半と50代がそれぞれ1.01倍と1.15倍、60代前半が0.88倍となっています。

さらに新型コロナウイルスの感染拡大の影響で有効求人倍率はさらに減少しており、中高年齢層の転職は現状かなり不利であるといえるでしょう。

50代の転職で採るべき指針は何?

この状況をふまえると、50代の転職で「給与水準などの待遇面がよく、なおかつやりがいもある仕事」に就くのはかなり困難。待遇面とやりがいのどちらかを妥協せざるを得ないのが実状となります。

そしてどちらかを一方を選ぶとなったとき、重視したいのは給与水準の高い仕事ではなく、「やりがいのある仕事」です。

厚生労働省が実施した年齢階級別賃金の調査によると、給与水準は50代前半がピーク。以降は給与がガクリと下がる傾向にあるため、前職と同等の給与を目指してしまうと、選択肢がかなり狭まってしまうでしょう。

逆に給与にこだわり過ぎなければ、派遣社員・契約社員などの働き方の選択肢も出てくるため、転職の可能性が一気に広がります。

また給与面を重視した結果、苦労して転職に成功したとしても、職場環境や仕事の内容に不満があればモチベーションが維持できず、最悪の場合には再転職が必要になるかもしれません。ただでさえ転職先が見つけにくい状況を考えると、このような失敗はできるだけ避けたいところです。

一方で高いモチベーションさえ保てれば、仕事で成果を出すことで給与水準を上げられる機会もあるはずです。

やりがいのある仕事を見つけるために

以上、50代の転職事情と、セカンドキャリアで重視すべきポイントについて解説をしてきました。

考え方によっては「やりがいのために働く」ことは贅沢な生き方に思えるかもしれません。しかし30年以上勤務を頑張ってきたうえのセカンドキャリア、人生を豊かにすることを目指しても罰は当たらないはずです。

理想は給与水準が下がりはじめる50代後半から「人生を豊かにするための仕事」にスムーズに移行すること。

そのためには少なくとも50代の半ばには動き出さなくては間に合いません。

とはいえ「やりがいのある仕事」の定義は、培ってきた経験・知識を使って社会貢献する、没頭できる趣味や好きなことを仕事にする、新しい業界・業種にチャレンジするなど人によって異なります。

まず自分にとって何が「やりがい」なのかを考える時間を持ちましょう。

また最低限必要な給与水準を計算してみるのもひとつです。妥協できるぎりぎりのラインが明確になり、迷いなく職場を決断できます。

転職先の条件がある程度定まったら、実際の職場探しには転職エージェントを利用するのが便利でしょう。いくつもの選択肢のなかから最適な職場を紹介してくれるうえに、企業との調整も任せられるため、転職活動の負荷をかなり軽減できます。


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