2021
12/17

平均寿命と健康寿命は違う!「余命10年」に備える50代会社員の資産形成が超重要な理由


健康寿命 老後資金

「人生100年時代」のスローガンが掲げられ、生涯現役で働くことの重要性が説かれることの多い現代社会。しかし誰もがいつまでも働けるとは限らない現実を考慮すれば、元気なうちにできるだけ貯金をする努力も欠かせません。

そこで本記事では老後にどれくらいの貯金が必要になるのかを解説したうえで、老化に伴う病気などで「働けなくなる可能性」についても考察していきます。

老後資金に不安を抱えている方はぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。

「老後」どれくらいの貯金が必要か?

WHOが発表した2021年版の世界統計 によると日本人の平均寿命は84.3歳。諸外国をおさえて世界トップを独走しています。

このように「長い老後」を安心して過ごすためには、相応の資金が欠かせません。2019年には金融庁が、老後30年で約2,000万円の預貯金が必要になると資産して話題になりました。

定年が65歳なら30年後は95歳。今後の医療技術の進歩も考慮すれば現実的な数字といえそうです。それどころか、退職金が減少傾向にあることや社会保障制度の不安を考えれば、将来的にはさらに必要となる可能性もあります。

多くの社会人は65歳以上になっても、老後資金確保のために働き続ける必要があるでしょう。これが人生100年時代といわれる由縁です。

健康寿命は平均寿命を10歳下回る…その間はどうする?

では70代80代になっても生涯現役で働き続ければ安泰かというと、そうもいきません。

WHOの2021年の統計 によると、日本人の「健康寿命」の平均は74.1歳。やはり世界トップの水準であるとはいえ、平均寿命を10歳以上も下回っています。この「健康寿命」は「死亡するまでの期間を示す」平均寿命に対して、「自立した生活ができる期間」を示す指標です。

つまり個人差はあるものの、平均して10年以上は病気・けがなどの影響で働きたくても働けないという状況が続くことになります。

また自分か配偶者もしくは両方に介護が必要になった場合、金融庁が試算した2,000万円では老後資金が足りません。

生活保険文化センターの調査 によると、介護に必要な費用は月額平均7.8万円。これに一時的な費用としてかかる69万円を足すと、介護保険を考慮しても10年間で800〜900万円におよびます。

老後を見据えるなら資産づくりをしやすい会社へ

以上、老後に必要となる資金や、介護などの可能性について解説をしてきました。

資産形成をするにあたっては、まずは現在の会社にそのまま残るべきか否かを判断しましょう。

その際には仕事量・福利厚生・給与などももちろん重要ではあるものの、それ以上に考慮したいのが「資産づくりをしやすい制度」の有無。

例えば退職金制度。厚生労働省によると平成30年時点で退職金制度がある企業は全体の80.5% で、退職金制度が存在しない企業もあるため注意が必要です。逆に退職一時金と退職年金の両方をもらえる企業もあります。

投資信託などを積立購入する「確定拠出年金」は、税金がかからないため、個人で行うよりも効果的に資産運用ができる制度です。

また「財形貯蓄」を導入している企業であれば、給与の一部を預金・保険として積立てて、年金用に引き出すことができます。

このようなポイントをチェックしたうえで、不安が残るようならはやめの転職がおすすめです。さらに副業をするなど、足りない金額分を補填してもいいかもしれません。

転職先は実際に必要な老後資金を概算してみると選択しやすくなります。20年後、30年後の安心のために、今からでも動きはじめましょう。


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