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2019
10/23

50代からが断然面白い!人生100歳時代と聞くと、正直気が重くなる人への処方箋【Vol.6】手帳が埋まらない!?


人生100歳時代と聞いて、心躍る人はなかなかに少ないのでは。
ということで、ここはそんなあなたのために、進行形のシニアライフ(この言葉もちょっとそそらないけど)から見えてきた、あんなことこんなことのご紹介。

 

今回からは、「変わるの? 変わらないの? 普段の生活」と題して、人生100歳時代の“後編”(セカンドステージ)が、これまでの日常とどんな感じに変わるのか、変わらないのかを、お伝えしていけたらと思う。

「50代からが断然面白く」なるのか否か、存分にネタにしていただこうという目論見。勿論、企業勤めを長くやってきた後に零細起業家となった自分の経験談に、普遍性があるとは全く思っていないので、「そんなこともあるんだ」とか「こんな風に感じる輩(やから)もいるのか」ぐらいで、受け取っていただければありがたい。

(この辺り“機微”は前回の内容もご覧ください)

 

手帳が埋まらない!?

そろそろ、来年のことが気になり始めている方もいらっしゃると思うが、皆さんはご自身の予定をどのように立てておられるだろうか?

会社を辞めて起業仕立ての頃、私は翌年の手帳を見ながら愕然としてしまった。予定が何も埋められないのだ。起業して間もない時期なので、お客様との打合せ日程など決まっていないし(何せ既存客など居ないわけで)、定例会議などもない。要するに「暇」なのだからしょうがないじゃないかという事なのだが、どうもそれだけでは無い居心地の悪さがわいてくる。しばらくして、気がついた。

「そうか、予定は自分で決めなければいけないのか!」
何を当たり前のことを言っているのだと思われる方が大半だと思うが、実はそれまでの私は、自分で予定を決めていたと“勘違い”していたようなのだ。

会社勤めの頃は、年末近くになると「翌年のカレンダー」なるものが配布される。年末年始やお盆休みがいつで、臨時休業日はいつ。通常は土日が定休だが、特別な出勤日はいつか…そんな内容である。このカレンダーを見ながら、「では夏休みはこの辺にしよう」とか「今年はフレックス休日を使ってどこに行こうか…」そんなことを考えていく。年間で、ざっくりと120日程度の決められたお休みをどのように過ごすかを考えるのが、“予定”を立てることだった。

ところが、会社を辞めた途端にこれが一変した。何せ、一年365日を全部自分で決めなければいけない。この事態に当惑してしまったのだ。例えば、いつを休日にしていいのかが全くわからない。週休二日にしようか? いや、そんなに休んで大丈夫なのか? 長年親しんだ、いわゆるOnとOffのリズム感が綺麗にリセットされてしまったことに気づき、途方にくれる。結局、「とりあえず慣れたリズムを刻むという事で、“前年”並の感じで立ててみるか」ということで、一旦は予定してみる。

 

予定通りになんていかない

そして始まった“零細起業”生活。しかし残念ながら、やっとの思いで立てたスケジュール通りには、一つとしてならない。私のようなシニア起業家のために時間を作ってくれる方は非常に少なく、アポイントがとれても平日の遅い時間とか、土日であることが多い。

折角できた約束も、当日になって「ごめんなさい、会えなくなりました」と敢え無く(洒落ではないが)キャンセルになることも、しばしば。OnとOffのリズムなど、あったものではない。こんな状況に、滅入ってしまい、「休日も決められない、情けない状況になっちゃいましたよ…」と、先輩起業家に愚痴ってみた。すると、大笑いされてしまった。

「ええ! 休みから先に考えていたの? 依頼とかあった時に“いつなら大丈夫です”って答えられるようにしておくのが、“予定”を立てる意味でしょう」

最初、何の話をされたのか、さっぱりわからなかったが、やがて眼から鱗がポロリと落ちた。「なるほど、暇は悪いことではなく先につながる余白として捉えたらいいのか」

平日は暇なく予定が埋まり、休日はしっかり休んで充電にあてるといったこれまでのリズムが重要なのではなく、空いている時間にいつでも動けるようにしておくことの方が大事なのだと認識し直した。

 

…そして「余白」が楽しくなる

「暇」に対する自分の感じ方が変わってくると、面白いもので、アポイントの急なキャンセルなどにも動じなくなる。「ここで半日空いちゃったか。じゃぁ、この前行きそびれた展覧会に行けちゃうなぁ」とか「おっと、この時間で読みかけのあの本の続きが読めちゃうぞ」といった感じ。余白に備えておこうと思っていると、時間に応じた「やりたいことリスト」的なものが、頭の中にできてくるようで、これが面白い!

「時間を効率的に使いましょう!」という話ではない。何せ、これまで他人にお預けしていた時間が手元に戻ってくることで、時間はかなりある。別に効率なんて気にしなくてもよいのだ。要は、忙しかろうが暇だろうが、自分自身が「予定」を決める主役であることに気づけると、手帳の「余白」を見ながら、「あぁ、まだこんなに残っている♪」と思えるようになるという話である。

定年後には「きょうよう」(今日、用事がある)と「きょういく」(今日、行くところがある)の二つが大事であるという話もあるが、決して無理矢理に予定を埋める必要などないのだ。「私は暇な時間はのんびりしていたい」とか「他人に予定を決めてもらうのがいいなぁ」という方も、ご本人の気持ちであれば、てんでOKなのである。

一日が24時間であることは、誰にも変わらず、その時間(予定)を過ごせるのは自分しかいないのだから。

<変わること> 「暇」になる、そして時間との付き合い方が自発的になる
<変わらないこと> 一日は24時間、その時間を過ごすのはこの世に自分だけ

 

臼井 清
合同会社志事創業社(しごとそうぎょうしゃ)代表

1984年より情報機器メーカーで、マーケティングを中心に国内外で経験を積む。2014年、ビジネス創出やキャリア開発に向けた“学び”をプロデュースする「志事創業社」を設立。「幾つになっても進行形!」(Age100.ing)をキーワードに、様々な「チャレンジ」を応援中。最近では“アートシンキング”のプログラム開発等、活躍の巾を広げている。

 

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