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2019
10/04

【税理士が教える副業と税金】②副業の申告は雑所得か事業所得か


税理士のよしむらともこです。副業/複業と税金について、今回は2回目です。

副業の申告は、雑所得か事業所得か

さて、前回は 「副業/複業は確定申告は必要か』でしたね。

前回はこちら>>

今回は、副業の確定申告をする前の最大のポイント、雑所得にするのか事業所得にするのかについてご説明しますね。よく、副業で『開業届出した方がいい?』とか『青色申告の方が有利ですよね?』などのご質問をいただきますが、ちょっと待ってください!

開業届や青色申告ってどちらも、副業を事業として行う『事業所得』に関することなんですね。副業で収入があるときの所得区分は、基本的には給与所得か雑所得か事業所得になります。
※不動産や株などはここでは除外。

このうち、給与の方は給与所得という所得区分で申告することになり、それ以外の選択の余地はないので簡単ですね。

 

副業/複業で事業所得 青色申告はおトクすぎる?

問題は副業の収入が、給与以外の方です。

給与以外の方の申告は大きく3つに分類できます。

①事業所得 青色申告・・・・開業届や青色申告承認申請書の提出が必要
65万控除/赤字の翌期への繰り越し 赤字の場合は本業の給与と相殺可
②事業所得 白色申告・・・・開業届必要 赤字の場合は本業の給与と相殺可
③雑所得 ・・・・・・・・・開業届不要 赤字の繰り越しや本業の給与との相殺は一切できない

これを見たら、どれにしたいと思いますか?

一番税金が少なくなりそうな①の事業所得 青色申告にしたいですよね。①の事業所得/青色申告は、青色申告の65万控除、赤字の繰越だったり税金を減らすことができる特典が満載です。

だからか、税務署は副業の事業所得を認めたがらないです。徴収できる税金が減ってしまうので(笑)。

また、本業の給与で、給与所得控除というサラリーマンに認められた経費枠をすでに使っているんですね。これは、キャッシュアウトしなくても概算の経費枠として認めてあげるよっていうものなのです。みなさんはあまり意識をしたことがないかもしれませんが、会社で年末調整をしている方なら絶対適用されています。

本業の給与で給与所得控除(概算経費枠)を使っておいて、さらに副業/複業でも事業所得にして申告するのは、税金を減らしすぎでは?というのがおそらく税務署の本音です。

事業所得に経費を多く入れ赤字にして、それを本業の給与所得の黒字と相殺して給与から天引きされていた源泉所得税の還付を受ける、これも税務調査ではよく問題になります。

 

副業/複業が事業所得とされるポイント

じゃあ、どうすれば、副業/複業は事業所得にしていいの?って思いますよね?これは、「あなたの副業/複業って本当に事業なんですか?」というところがポイントになります。

事業所得の概念については裁決例も多くありますが、それを参考にすると事業とはこんなかんじです。(超簡単に言い換えています。)

  • 本業ですか?
  • 本業なら時間とお金を一番そこにかけているはずですよね?
  • 継続して何度も売上が上がっているんですよね?
  • あなたは、その副業の収入だけを元手に生活していけるんですよね?

どうでしょうか?通常の副業/複業の方は、これを満たすのはなかなか難しいのではないでしょうか。

 

副業/複業は、リスクなくいきたければ、雑所得で確定申告をするのがベスト

脅すつもりはないのですが(笑)、実は、最近の起業ブームの影響かいままでは来なかったような個人事業主に対する税務署からの問い合わせ等も増えてきています。リスクなくいきたいようでしたら、副業/複業は雑所得で申告をすることをおすすめします。

副業/複業の収入が本業の給与額を超える位、あるいは、同等の収入があるというような状況になったら、事業所得にするのがいいと思います。

次回は、会社にバレずに副業/複業するには?です。

吉村知子
よしむらともこ税理士事務所代表

都内大手税理士法人での国内上場企業やそのグループ会社、ベンチャー企業、中小オーナー企業に対する税務業務に10年携わったのち、2019年5月に独立。
個人起業家や小さな会社の経営者を支える税理士として、帳簿や申告書を作成するだけではなく経営者の想いを大切にし寄り添いながらも、目標に対する行動計画の実行サポート等前進するためのサービスを提供している。最近多くなった副業の税金相談やサポートにも奔走中。

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