2018
12/10

副業サラリーマン、確定申告の境目は「20万円」


政府が推進する「働き方改革」で副業解禁の波が広がり、副業を認める企業が増加しています。副業に興味を持ち始めた人もいらっしゃると思いますが、副業収入と税金の関係について詳しくご存知ですか?副業といっても働き方によって税務上の所得区分が変わり、注意するポイントが異なります。確定申告時に慌てずに準備ができるよう、詳しくご紹介します。

キャリア50-93

所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要
副業での所得が20万円を超えた場合は、確定申告が必要です。注意すべきポイントは「所得が20万円を超える」という点。所得とは収入から経費を引いた利益を差します。事業所得、雑所得、不動産所得の場合は収入が20万円を超えても副業でかかった材料費、通信費などの必要経費を引いて20万円を下回るなら確定申告は不要です。

給与所得の場合
アルバイトなど企業に雇われて副業をしている場合は、給与所得となります。本業では年末調整により年間の所得に対する税額の確定を勤務先が代行してくれますが、副業の収入については自ら確定申告をする必要あります。また、厚生年金や健康保険に加入するルールに本業と副業の差はありません。一定の条件を満たせば副業でも社会保険料を払うことになります。

事業所得と雑所得の場合
フリーランスとして業務委託を受けている仕事の収入、ネット広告収入や株式の売却益、通信販売や文筆活動で得た利益は、事業規模によって事業所得か雑所得かを選択し申請します。事業所得として認めるかは税務署が規模や営利性、継続性などを見て判断します。

事業所得を選択すると、副業で損失が出た場合、本業の給与所得も含めた所得全体で損益を調整して税額を算出する「損益通算」を利用できるというメリットがあります。但し、そのため日々の収支を精査しておく必要があります。一方、雑所得では損益通算ができませんが、手間は少なく済みます。

不動産所得の場合
貸す部屋数が少ないなど小規模な投資用物件の家賃収入は不動産所得として申請します。事業として認められるほど大規模ならば事業所得として申請も可能です。

その他、2018年から配偶者控除の仕組みが変わりました。本業と副業を合算した年間所得が1,000万円を超える人は控除が受けられなくなっています。配偶者がパートなどで働いている場合は注意が必要です。

以上、副業の収入に関する確定申告について注意点をまとめました。収入の種類によってポイントが異なりますので参考にしてください。税金に関するルールを把握していれば安心!複業・副業にトライしてみてはいかがでしょう。


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