2022
02/11

【50代の転職】ハローワークか転職エージェントか求人サイトか…転職探しはどこでする?


転職 職探し

転職は初めて、または転職経験が少ないという場合、何から手を付けたらいいかわからない人も多いのでは?

とりあえずハローワークに行くことしか思い当たらない、ネットでは求職サイトや転職エージェンシーなど多数の情報が溢れていて選べない……そんな人に向け、転職探しの基礎的な知識として「転職探しに役立つサービスにはどんなものがあるのか」をガイドします。

また、数ある転職サービスのなかで、どれを選んだらいいのか、ミドル世代に合うのはどのタイプかについても探っていきます。

方法1:自分で求人情報を探し、条件に合う転職先を見つけてアプローチする

 情報収集が得意な方、転職を希望する先の企業や業種、地域などの絞り込みがしっかりできているといった場合は、自分で探して応募してみるのも手段のひとつです。

自分で求人情報を探していく方法としては、主に以下のようなものがあります。

企業のホームページをチェック

転職希望の企業をリストアップできる場合は、各企業のホームページの「採用」ページに中途採用の案内が出ていないか確認してみましょう。

企業の公式SNSページをチェック

最近は、Facebook、Twitter 、InstagramなどのSNSを利用した「ソーシャルリクルーティング」を実施する企業も増えています。企業の公式ページで採用情報を公開していることもあるため、探してみるのもひとつの方法です。

地域限定の紙媒体も参考に

転職先の地域が決まっている場合は、求人情報誌やタウン誌・地方新聞の求人欄もチェックしてみましょう。

転職(求人)サイトで探す

多彩な業界・職種の求人情報が掲載されていて、誰でも自由に検索可能。気になる求人が見つかったら、自分で直接、企業にアプローチを。会員登録をしなくても利用できますが、希望条件やアドレスを登録しておけば、新着求人情報メールを受け取ることができたり、会員だけが見ることができる非公開情報を閲覧できたりします。また、大手転職サイトは求人情報の掲載料も比較的高いため、本気でよい人材を探している企業の求人情報と出会える確率が高くなる傾向が見受けられます。

方法2:失業給付を受けながら再就職先を探すならハローワークへ

「ハローワーク」は愛称で、正しくは公共職業安定所。厚生労働省が全国に設置する無料職業紹介事業者で、雇用保険・雇用対策業務も行っています。

何らかの事情で、転職先を決めずに離職した方は、要件(※1)を満たせば、雇用保険の基本手当(失業給付)を受けながら、ハローワークでじっくり再就職先を探すことができます。

定年退職(64歳まで)や早期退職制度利用、自己都合による退職でも失業給付を受けることができます。また、受給期間延長の手続きをすれば、本来の受給期間1年に加えて最長1年間延長されるため、退職後1年間ゆっくり休んでから失業給付を受けながら再就職先を探すこともできます。

企業は、ハローワークに無料で求人できます。労働基準法違反企業は省かれますが、それ以外は基本的にすべて求人情報を受け付けるため、数は多いものの、質の良い求人を探すのは至難の業。相談員に希望を伝え、条件に合う求人情報を紹介してもらうこともできますが、ひとりにじっくりと時間をかけてといった細やかな対応は望めません。ただ、その地域の就業環境や企業情報に精通しているといったメリットはあります。

そのため、ハローワークで探しつつも、次に紹介する民間の有料職業紹介事業者も利用するのがおすすめです(ただし、港湾運送業務と建設業務については、無料職業紹介事業者だけしか取り扱うことができません)。

※1:要件は、64歳以下で離職(定年退職含む)、離職日以前2年間に通算12カ月以上の被保険者期間がある(倒産・解雇による離職は別途)、積極的に就職しようとする意志があるなど。ハローワークで求職の申し込みを行い、給付確定後も、4週間に1回来所して失業認定を受ける必要があります。給付金は、離職日直前6カ月の賃金日額の50~80%(60~64歳は45~80%)・上限ありの基本手当日額を、被保険者であった期間や年齢・離職理由などにより90~360日間分。

方法3:ミドル・シニア世代に強い有料職業紹介事業者に登録する

 有料職業紹介事業は厚生労働大臣の許可制で、有効期限(新規3年、更新5年)内に再度の許可申請が必要になります。一般的に、転職エージェントまたは人材紹介会社と呼ばれるところがこちらに当たり、採用したい企業と転職したい求職者のマッチング(仲介)を行って、雇用成立をサポートします。

なお、有料職業紹介とは言え、ほとんどの転職エージェントが、雇用が成立した求人企業からの報酬により運営されるシステムで、求職者が手数料などを支払うことはありません。

転職エージェントには主に以下のようなスタイルがあります。

一般登録(マッチング)型

転職エージェントとしては最も一般的なスタイル。登録された求職者の情報と企業の求人情報をマッチングし、仲介します。転職(求人)サイトの場合は自分で企業に直接コンタクトを取りますが、転職エージェントの場合はコンサルタントと呼ばれる専門スタッフが仲介してくれ、時には面接や雇用契約に関するアドバイスを受けることができるなど、細やかにサポートしてもらえます。

転職エージェントへの登録はwebサイトで行いますが、その後、対面での面談が行われるのが一般的。ですが最近は、電話やオンラインでの面談も増えています。

履歴書や職務履歴書は面談前にメール等で送っておきます。面談時に、条件にぴったり合う求人情報があれば紹介してもらえることもあります。

サーチ型

一般的に、ヘッドハンティングやスカウトと呼ばれます。求人企業の依頼を受けてから、転職の意向がない潜在層も含めて幅広く人材を調査・発掘していく「フルサーチ型」、一般登録によるデータベースと独自のネットワークによって人材を探し出していく「進化型」、エグゼクティブ層のみをターゲットにする「欧米型(エグゼクティブサーチ型)」があります。

最終的に、発掘した人材と採用企業とが面談をし、双方合意に至れば雇用契約が成立します。

再就職支援型

企業の事情で人員削減を行う際、企業から要請を受けて社員の再就職を支援するサービスのことを指します。

以上3つのタイプのなかで、求職者が自分からアクションを起こせるのは「一般登録(マッチング)型」になります。

転職エージェントのなかには、あらゆる業界・性別・年齢をターゲットにした「総合型」のほか、「女性」「営業職」「40・50代」などターゲットを絞った「特化型」も登場してきています。そのため、転職エージェントに登録する際はひとつだけでなく、総合型、ミドル・シニアに強い所、希望の業界に特化した所というように、複数登録しておくと探しやすくなりおすすめです。

方法4:スムーズにいかない50代の転職には奥の手を使ってみる

ハローワークや転職サイトでは希望に合う転職先が見つからず、転職エージェントに登録してもなかなかマッチングしない。そんなときは、以下のような方法を試してみるのもおすすめです。

有料の転職支援サービスを活用

求職者が無料で利用できる転職エージェントのなかには、ミドル・シニア層は面談による相談を受け付けてもらえないケースもあります。そんな時は、国家資格のキャリアコンサルタントにきちんと相談に乗ってもらえる有料のサービスを利用してみるのもひとつの方法です。

有料相談では、転職をすべきか悩んでいるという人も、キャリアの棚卸しの仕方や職務履歴書の書き方・面接の仕方のアドバイスをもらいたいといったことも対応可能。有料職業紹介事業所としての業務も同時に行っているところなら、相談に対応してもらうだけでなく、希望に合う求人を紹介してもらうこともできます。

自分のキャリアをSNSで発信、企業からの連絡を待つ

最近は、FacebookやTwitterで自分のスキル、転職の意思があることなどを発信していると、企業の採用担当が目を止めて、直接オファーがくるケースもあります。通常のSNSよりも、さらにおすすめはビジネス特化型SNS。こちらに登録し、自分のプロフィールをできるだけ詳細に記述しておけば、企業の人事担当者から面談のメッセージが届く確率もアップします。

さまざまな方法を組み合わせることが大切に

 50代の転職ともなると求人情報が少なく、面接まで行き着くまでには時間と労力がかかるものです。少しでも多くの採用情報に出会うためには、さまざまな方法を試してみることが必要になります。

自分から積極的に探しに行く方法と、自分のスキルを登録してマッチングを待つ方法とをうまく組み合わせることで、希望の転職先に出会える確率をアップさせましょう。

 


仕事を探す
会員登録