2019
06/19

副業時代のパラレルキャリアの始め方|ドラッカーが提唱した「ナレッジワーカーとパラレルキャリア」


はじめまして!これからこちらのコラムを担当させていただく、ナレッジワーカーズインスティテュート株式会社の塚本と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、当社の名前になっています“ナレッジワーカー”は、ちょうど50年前の1969年に経営学の父とも言われる経営学者、社会生態学者のP.F.ドラッカーが著書「断絶の時代」で提唱した言葉です。現在ほとんどの方は、お仕事の内容に関わらず、自らの知識を仕事に活かすナレッジワークをしている方が多いと思います。

そしてこのドラッカーが、その後著書「明日を支配するもの」で提唱したのがタイトルにもなっているパラレルキャリアという概念です。

テーブルの上の本とメガネとスマホ

ナレッジワーカーとは?

ナレッジワーカーは自らの“知識”を生産手段として活躍する人材を意味します。自らの知識が資産ということなので、それを活かすのは自分自身ということになります。

つまり、これまでの組織のために働くワーカー(労働者)とは異なり、自分自身の志や成長意欲などが発揮できるところに、自らの資産である知識を活用する人材がナレッジワーカーなのです。そのため、ナレッジワーカーは組織に縛られない存在であるとドラッカーも明示しています。

パラレルキャリアとは?

知的労働が主流の現在、一つの組織で働く時間よりも自らが働ける時間の方が長くなりました。転職も一般的になりました。最近では早期退職して新しい仕事につくことも増えました。ナレッジワーカーはひとつの組織で一生働くのではなく、人生で複数のキャリアを歩むことが当然となりつつあるのです。

ドラッカーは、ここで3つの選択肢を上げています。一つは転職すること、二つ目が新しいキャリを見据えて同時に複数の仕事につくこと(パラレルキャリア)、そして最後は篤志家(社会貢献のために働く人)の三つです。

なかでも重要なのは、二つ目のパラレルキャリアだと思います。というのもドラッカー自身、「キャリアを変えるのには相当の時間がかかる」と言っているからです。
例えば、「会社を辞めて起業する」「異なる業界に転職する」「社会貢献団体で活動する」など、今まで積み上げてきたものをリセットして次のステップに進むのはリスクが伴います。今の仕事をしながら準備をする「パラレルな」時間があれば、2つめのキャリアを手に入れるハードルがぐっと下がり、多くの人がチャレンジできるようになるでしょう。

パラレルキャリアは、とても広い概念であり、ボランティア活動や本気の趣味活動なども入ることがありますが、その中でも代表格なのが「副業・兼業」と言われる働き方です。政府が2016年に公表した「働き方改革」にも含まれています。

これから、副業・兼業について、皆さんと一緒に考えていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
このコラムに対するご意見・ご感想も是非お願いいたします!

 

塚本恭之氏

塚本恭之
ナレッジワーカーズインスティテュート株式会社代表取締役/一般社団法人企業間フューチャーセンター代表理事

電子機器メーカー時代より複業でプロボノ団体の理事を務める。2014年10月に越境学習型研修事業を行うナレッジワーカーズインスティテュート株式会社を設立。
越境プロデューサー、中小企業診断士

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