2019
02/03

副業への手順~その②:時間をつくる 前編~


当サイトではこれまで、副業について多くの視点から考えてきました。改めて副業を始める際に何から手を付けたら良いのか整理し、順を追って説明する副業への手順シリーズ。副業への手順①では「何をやりたいか」という視点からお話ししました。今回は副業への手順の2番目として、副業をするための時間管理について前編と後編で考えていきたいと思います。まず前編では、副業と労働時間に関する現状について見ていきます。

キャリア50-153

副業に否定的な企業は過重労働を懸念

独立行政法人労働政策研究・研修機構の「多様な働き方の進展と人材マネジメントの在り方に関する調査(企業調査・労働者調査)」によれば、「副業・兼業を許可する予定はない」と回答している企業が全体の約7割にも上っています。企業が副業を容認しない理由として82.7%の企業が「過重労働となり、本業に支障をきたすため」と回答。

一方で、大手企業を中心にフレックスタイム制、裁量労働制など労働時間に関する制度の改革が行われており、副業には否定的でありつつもフレキシブルな労働時間で働ける企業は増えつつあると言えます。

現行の労働基準法と副業

実際に副業をするとなったとき、労働時間の時間管理の拠り所となるのは労働基準法です。現行の労働基準法では、1日の労働時間は8時間以内、1週間の労働時間の合計を40時間以内と定められています。また、週1日以上あるいは4週間に4日以上の休日を定める必要があり、この時間を超えた場合は企業が時間外手当または休日手当を支払う必要があります。

時間外手当は本来の給料の2割5分以上5割以下の増額、休日手当は3割5分以上の増額と定められています。現行の労働基準法において時間外手当が支払われる理由は、労働時間が増えすぎないように管理することにあります。本業で8時間働いた後に副業を行う場合、副業先は割増の時給を支払う必要があり、それなりに評価されている人でないと採用されることが難しいのが現状です。

このため、副業先に本業の労働時間を申告せずに働く人もいるようで、副業をしている方の労働時間管理はなかなか難しいというのが現状です。

本編「副業への手順~その②時間をつくる、前編」では、副業を始める際の時間管理の現状について紹介してきました。政府の働き方改革の一環として脚光を浴びている「副業・兼業の推進」ですが、副業・兼業に関連した労働時間管理については、大きな課題と言えるでしょう。

後編では、実際に複業を始める際の時間管理の例について紹介していきたいと思います。


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