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2019
07/02

【欧米の副業事情】アメリカの就労形態と保険(アメリカ後編)


日本の企業でも副業解禁というニュースが耳に入ってくる昨今、欧米における副業事情について興味を持たれる方も多いと思います。アメリカの副業事情について取り上げた前編では、労働時間、健康問題に関する法令・制度をご紹介しました。

【欧米の副業事情】アメリカの副業労働の環境や制度(アメリカ前編)

アメリカにおいては副業に関する法令や労働時間の上限がないことが分かり、個人での判断や対応が求められていることが見えてきました。後編では、雇用以外の副業と社会保険について取り上げます。

 

アメリカのオフィス街

 

新しい就労形態の労働

「独立請負」、「オンコールワーカー」、「派遣労働者」、「請負企業から共有される労働」といった新しい就労形態の労働「GIG WORK」も出てきており、複数就業の選択肢の一つとなっています。これにはインターネットを介したプラットフォームビジネスも含まれます。

この就労形態で副業をしている人は、1995年には8.0%でしたが、2015年には32.0%以上と言われ、大幅に上昇しています。「GIG」という単語は「日雇い仕事」という俗語としても知られるようになっており、こうした新しい就労形態で働く人は、低い年収層に多いことも分かってきました。

社会保険

アメリカでは社会保険制度の種類によって、納付や支給に関する条件が異なります。健康保険と年金については、雇用の場合労使折半、自営業者は全額本人負担で保険料を支払います。

週平均30時間以上働くフルタイム労働者と、年間1000時間以上働くパートタイマーが適用対象。複数就労かどうかは関係なく、雇用ごとに適用されるかどうか決まります。

失業保険については、雇用主のみが保険料を支払いますが、受給については「標準基本期間」における一定以上の賃金収入もしくは労働時間が必要条件となります。この「標準基本期間」とは、失業前の5四半期(つまり1年と四半期)における最初の4四半期を指します。

複数就労の場合、賃金と労働時間を合算して報告し、受給資格を得ることができるようになっています。複数就業がすべてパートタイムであった場合、多くの州でこれまで適用外とされてきましたが、オバマ政権下の失業保険現代化法(2009年)により、パートタイムへの条件付き適用が一般的になりつつあります。

労災保険については、複数就業者に限定せず、全ての雇用労働者が対象となっています。

副業に関し、国によって義務や権利もさまざまということが分かりました。日本での副業解禁は本格的に始まったばかりですが、世界の動きを知ることは、今後の日本における展開を予測する上で役に立つのではないでしょうか。